記者の眼記者の眼

第285回 (2025年2月26日)

 記者として18年目となるが、リムに入社する以前は、政府のエネルギー政策については新聞記事を読む程度で深掘りすることはなかった。入社2年目で取材にも慣れてきたころ、とある取材先の社長から「資源エネルギー庁の政策をもっと勉強してこい」と檄を飛ばされたことがある。

 

 エネルギー市場は政策に左右される側面も大きく、当時の価格動向が政策に紐付いていることを把握せずに取材先と接したことを恥じた。最近は還暦を目前にして、私より若い取材先と接する機会が増えたが、依然として目上の方も残っており、業界でこれまで経験されてきたことを含めて勉強させて頂いたことに改めて感謝していきたいと思う。

 

 他方、若い取材先であっても、関心と意欲が高く、こうした政策だけでなく、実際のマーケットで起きている事象について、その背景について私に質問してくることがある。取材で得た情報を話せる範囲内で回答するなどして、関係性を保つようにしている。

 

 最近、若年層を中心にSNSで発信される情報が話題となることも増えており、取材でも無視できない存在になっている。ただ、誹謗中傷や誤情報の発信もあり、海外でSNSを規制する動きも出ている。日本でも5月から情報プラットフォーム対処法でSNSを規制する動きが出てくる可能性がある。

 

 SNSの今後の動向を見守る必要があるが、既存メディアとして的確な情報発信に努めたいと思う今日このごろである。

  

(吉井)

 

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