国内石油製品=3月10~14日:陸上ガソリン、系列上げを映す
陸上ガソリンは、原油安や為替の円高に伴う補助金の大幅減額に合わせ、系列仕切り価格は実質上げとなった。市場では千葉が週間比2.25円、阪神が同2.3円の底上げが図られた。系列仕切り価格は実質1.9円の上げだった。
全体的には決め手となる支援材料に乏しいものの、下げ過ぎ感が意識されたようだ。都市部では寒さが和らぎ、行楽需要を期待する声が伝えられたほか、製油所の装置トラブルや期末の地合い調整から水面下で元売りや商社の市中買いが入り、余剰玉が吸い上げられた形跡も見て取れた。
補助金の大幅減額を受け、期末に向けて補助金は実質ゼロになる可能性が出てきたものの、14日時点で新年度の補助金政策に向けたアナウンスはない。市場関係者間では「しばらくは制度を維持」と見る向きが専ら。
一方、4月の暫定税率廃止は難しいとされ、一部の与党関係者から「夏頃をめどに」などの声も出始めている。補助金の継続有無や暫定税率の行方など、政治の不透明感に振り回されそうだ。目先の関心事は、やや遅れている25年度予算の成立と、成立後に新年度方針が石破総理、ないしは監督官庁から出るかどうか。この2点を注視したい。
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