石油化学=3月10~14日:エチレン続落、供給増懸念や原料安で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週前半に大きく下落した。主に原料コストの指標である原油相場が下落したことを受けた。また、米国の関税政策による市場心理の悪化も影響した。米中摩擦が川下製品の荷動き低下につながるとの懸念は根強いものの、週後半には原油相場が下げ止まり感を見せたこともあり、ベンゼン、PXともに一時下げ幅を縮小する場面もみられた。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は前週に続き小幅下落。原料コストの指標となる原油やナフサの相場が以前に比べて水準が切り下がったことを受けた。また、今後は中国を中心に新規のエチレン設備およびエチレン誘導品設備が立ち上げを行う見込みのため、誘導品メーカーは市場環境を見極めたいと買い控えに退いている。
アジアのプロピレン市場は様子見ムードが強い。
北東アジア着市場では、売り物が少ないなか、売り手は販売を急いでいない。一方、需要家は国内品の供給に潤沢感があるため、輸入品に対する買い気が乏しい。こうした状況下、様子見ムードが中心となった。
東南アジア市場では、複数のプロピレン設備が稼働を停止した状態が続いており、供給にタイト感がある。
北東アジア着のブタジエン相場は弱含みに推移した。多くの需要家が4月着の買い付けを終えており、需要が後退していることを受けた。供給面では、中東品の4月着の売り物があるようだが、成約状況は判然としない。
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