国内石油製品=1月13~17日:陸上ガソリン、仕切り上げに呼応
陸上ガソリンは系列仕切り価格の実質引き上げを織り込み、卸業者の多くが販価を見直した。昨年12月に続き補助金の追加5円減額が織り込まれ、16~22日の系列向け実質仕切り改定幅は3.4円上げに達した。もっとも、年末年始を控えた12月の価格改定と違い、今回は目先の実需増期待が薄いとされ、卸業者間で慎重な販価設定が広がったようだ。千葉は前週比1.85円高の140.0円、阪神は同2.6円高の140.1円。
昨年末からの補助金減額で小売価格は約10円引き上げられ、レギュラーガソリン店頭価格は185円前後となった。ただ、大規模量販店などでは150円台も残るなど、実際は各地や各店舗で価格差があるようだ。2月以降の出口戦略について政府から正式な現時点で伝わっていない。小売業者によると、年末年始やその後の三連休を経て、消費者の節約意識が再燃しているという。小売価格の上昇のほか、しばらく連休がないため小売販売は鈍化しそうだ。
気象庁は今月中下旬の気温が平年を上回る見込みと発表した。高波や時化による転送船の遅れで地方ターミナルではガソリンの出荷規制など残るものの、寒波の後退を受けて徐々に通常化する公算が大きい。
気になる点としては、ここ最近になって製油所の装置トラブルが頻発している。詳細は判然としないものの、仙台製油所や大分製油所で装置不調が発生し、一部装置が停止しているとの声も市場関係者から漏れ伝わった。
東京 : 国内製品チーム 阿部 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.