LPG=1月13~17日:極東のブタン需給に引き締まり
CFR極東:
先週の極東着市場は原油高と需給タイト感から強含み。Rim Asia Indexは1月16日時点で、プロパンが644.25 ドルと1月10日比16.25ドル高、ブタンが634.25ドルと同21.25ドル高。ブタンは、需給引き締まり感の強さから、上げ幅はプロパンのそれより大きかった。米モントベルビュー市況上でブタンの価格がプロパンを大幅に上回っていたことで、米国産ブタン付きカーゴの極東への流入が減るとの観測が台頭した。このなか、複数の極東輸入業者がブタン付きカーゴの買い付けに動いた。日本の元売り1社はカナダ供給1社から、2月着プロパン/ブタン各2万2,000トンを調達したもよう。他の日本元売り1社や韓国輸入業者も同荷姿を探しているとの情報も寄せられた。プロパンは、トレーダー勢による買い戻し需要が堅調で、相場が切り上がった。
FOB中東:
2月CPはプロパンが636ドル前後、ブタンが626ドル前後で予想されている。市場には需給緩和感が生じている。2月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを抱えていた中東トレーダー1社は2月CP対比10ドル台前半のディスカウントで売り唱えていたものの、買い手が見当たらなかったという。他の中東トレーダー1社は、欧メジャー1社から2月初め積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを2月CP対比15ドルのディスカウントで購入したとみられている。これが現在のプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準と市場関係者はみている。ターム供給では、サウジアラムコは2月積みアクセプタンスを通達し、一部のターム顧客にプロパンに対する10%のマイナストレランスを提示したとの情報が聞かれた。
日本国内:
1月渡し京浜の陸上市況はプロパンが99,700~100,100円、ブタンが104,800~105,300円と大きな動きは見られなかった。前週は一部元売りがスポット価格を大幅に引き下げ、売り込みを強めたため、相場が大きく軟化した。しかし、その後は動きがなく、スポット市場は静かだった。元売り各社が2月の仕切りを大幅に引き上げるとの観測が出ており、足元のスポット販売意欲が削がれた面もありそうだ。もっとも、元売りはスポット販売自体を止めてはおらず、一定の販売余地が残っているもよう。東海エリアでは、タンクを有する大手卸業者1社が買い付け入札を実施したが、結果は明らかにならなかった。