石油化学=1月6~10日:プロピレン堅調、定修や不具合で品薄感も
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は週前半に弱含んだものの、後半は下げ幅を縮小する場面もみられた。在庫水準の上昇が相場の下げ圧力となる一方、中国の大連商品取引所でのスチレンモノマー先物相場の上昇がサポート要員となった。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週半ばに水準を切り上げる局面がみられた。PXメーカーが稼働調整を実施しており、供給の余剰感が和らいだことを受けた。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレンのスポット取引は2月品が交渉の対象となるが、静かな展開となった。供給側ではエチレンメーカーが設備の定修や減産を控えており売り圧力がかかっていない。一方で買い手も多くが旧正月連休を控え積極的にカーゴを手当てしようとしていない。
東南アジアでは、マレーシアのペンゲラン石油精製・石油化学(PRefChem)が年末年始にかけて2カーゴを販売していた。同社が保有するエチレングリコール設備に不具合が発生したため、販売したようだと市場関係者は伝えた。
アジアのプロピレン市場は供給タイト感が強い。
北東アジア市場では、韓国で複数のプロピレン設備が定修または不具合で稼働を停止しており、プロピレン供給にタイト感がある。加えて中国国内品の供給にも引き締まり感が強いなか、相場は小幅ながら強含んだ。
東南アジア市場では、マレーシアの石化メーカー1社が入札を通し1月積みを複数販売した。
北東アジア着のブタジエン市場では、3月品の商談時期に差し掛かっているものの、具体的な売買の唱えは聞かれない。
東南アジアの市場では、タイやマレーシアの石化メーカーから売り気が見られた。
中国国内の相場は、設備の不具合などを背景に週前半まで堅調に推移した。ただ、週後半には高値警戒感から上げ幅が縮小した。
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