原油・コンデンセート=1月6~10日:太陽石油が4月着WTI購入
中東 サウジアラビア国営サウジアラムコは8日、日本のエネルギー企業をはじめとしたアジアの長期契約者に対し、2月積みを契約数量どおりに供給すると通達した。サウジアラムコは、長期契約者らが事前に提示した船積みの要請、いわゆるノミネーションに沿って2月積みを供給する。 3月積みアッパーザクムの商いでは、スポット需要が引き続き堅調になるとの見方が根強いこともあり、3月積みアッパーザクムの相場は2月積みと同様、3月積みドバイと同水準で推移している。仏トタルエナジーズが転売用の買い付けを継続するとともに、中国やインドの需要家がイラン産やロシア産原油の代替購入を続けると見られている。実際に7日の市場では、トタルエナジーズが3月積みアッパーザクム50万バレルを、米エクソンモービルから3月積みドバイと等価の固定価格で購入している。
アフリカ・欧州・ロシア・アメリカ 米国産原油のアジア向けの商いでは、4月着のWTIミッドランドの売唱えがCFR北東アジアベースでドバイ市況に対して4ドル台半ばかそれを上回るプレミアムに拡大しているようだ。FOB価格が高止まりしているうえ、アジアまでの船運賃の上昇を受けた。太陽石油が7日の市場で、WTIミッドランド180万バレルとWTL20万バレルをCFRベースでドバイ市況に対して3ドル台後半のプレミアムで手当てしていた。インドのIOCは、7日に締め切った2月積みの小規模入札でナイジェリア産アクポを購入した。価格は不明ながら、売り手は米シェブロンだったもよう。IOCは上述の入札で手当てしたアクポをターム契約で引き取ったアンゴラ産原油と相積みするとみられる。一方、上述の入札とは別に、IOCは既報のとおり、3月着の追加のスウィート原油の入札を9日に締め切り、同日に落札すると伝えられた。
南方 3月積みブルネイ産の商いでは、同国のブルネイエナジーサービストレーディング(BEST)が実施したセリアライトの販売入札は、欧グレンコアが落札した。落札価格はOSPに対して51セントのプレミアムだったもよう。グレンコアはこのカーゴの転売に動くとみられる。8日応札の有効期限で実施されたこの入札の対象は、1カーゴ(60万バレル)だった。3月積み豪州産の商いでは、イクシスコンデンセートの供給プログラムが確定し、供給量は計2カーゴと前月から1カーゴ減少した。内訳はINPEXが3月7~11日積みと3月19~23日積み計2カーゴを取り扱う。同社はまもなくイクシスコンデンセートの販売入札を開示する見通し。
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