LNG=11月11~15日:ロシア産供給不安で上昇
DES北東アジア相場は先週、期近着が14.15ドル前後まで値上がりした。欧州の天然ガス在庫減少が進むなか、オーストリア向けにロシア産ガスの供給停止観測が浮上し蘭天然ガス(TTF)市況が上昇、北東アジア着相場を押し上げた。 相場は上昇したが、供給は潤沢だ。豪サントスは14日、DESベースで開示していた販売入札の応札を締め切った。対象はパプアニューギニアプロジェクト(年産830万トン)出しの12月28~30日北東アジア着1カーゴ。加えて、英シェル、丸紅、米フリーポイントが12月後半着を固定価格、もしくは1月限の北東アジア着のスポット市況に対して5~15セントのディスカウントで売り唱えている。日本の公益エネルギー企業によると、フレートコストが安いため、売り手は傭船日数の長期化を厭わず、滞船させて販売を先送りすることが可能だという。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 インド国営ガス会社(GAIL)が12月4日応札の締め切りで、インド西海岸向けDESベースの買い付け入札を開示した。期間は2025年4月~2030年3月までの5年間で、数量は月1カーゴ。GAILは米ヘンリーハブ(H.H.)市況に連動した価格での応札を希望しているもよう。応札価格の有効期限は12月5日。
ブラジル中部でここのところ降雨が続いていることは既報のとおり。加えてコロンビアでも激しい雨が降り、一部地域では洪水が発生しているようだ。しかし「ダムの貯水量が回復したわけでなないため、先行きの電力供給に大きな改善は見られない。引き続きコロンビア向けのLNG需要は堅調に推移する見通し」(日本企業)との指摘が寄せられている。
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