石油化学=11月11~15日:ブタジエン大幅安、域外品で余剰感強く
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場はいずれも安値圏での推移となった。米国での大統領選挙での結果を受け、中国から米国向けの製品に新たな関税が課される可能性があるなか、最終製品の生産者は警戒感を強めているようだ。このなか、石化製品の需要も盛り上がりづらいという。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン市場は、商談が低調となった。設備関連では、中国の天津南港が保有する新規エチレン設備および誘導品設備で製品のオンスペックが確認された。中国では今後も複数の新規エチレン設備が稼働を予定しており、先行き北東アジア市場でエチレンの供給潤沢感が強まる可能性が指摘されている。
アジアのプロピレン市場は全般的に静か。
北東アジア着の市場では、中国国内品の供給に潤沢感があるなか、需要家の買い気が乏しい。一方、売り手も持っているスポット玉が多くないため、取引を急いでいない。
FOBベース市場では、台湾フォルモサ石油化学が12月積みの販売入札を実施した。
東南アジア市場では、フィリピンのJGサミットのナフサクラッカーが採算悪化を背景に12月後半から稼働停止すると聞かれる。
アジアのブタジエン相場は大幅安となった。多くのアジア域外品が11月以降到着する予定のため、供給には潤沢感がある。一方、中国国内のブタジエン相場や合成ゴム相場が下落しており、輸入品に対する需要は低迷している。
東南アジアでは、一部の石化メーカーが12月積みの販売入札を実施した。
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