LPG=11月4~8日:ブタンの需給が緩和
CFR極東:
先週の極東着市場は需給緩和に伴い下落した。Rim Asia Indexは11月7日時点で、プロパンが636.25 ドルと11月1日比8.00ドル安、ブタンが641.25 ドルと同18.00ドル安となった。米国産プロパン/ブタン各2万2,000トンを抱える売り手が散見されているが、極東や東南アジアの輸入業者からの買い気は薄く、需給緩和感が強まっている。これにより、ブタンの下げ幅はプロパンのそれを上回った。プロパンの商談では、日本の元売り2社が12月後半着を手当てした。このうち1社はプロパン4万6,000トンを12月極東着市況対比5ドル前後のディスカウント(6日時点で630ドルもしくは12月CP対比5ドルのプレミアムに相当)で購入し、他の元売り1社はプロパン2万3,000トンを11月極東着市況対比2ドルのディスカウント(6日時点で633ドルもしくは12月CP対比8ドルのプレミアムに相当)で調達していたとみられる。
FOB中東:
12月CPはプロパン625ドル前後、ブタン620ドル前後と予想されている。12月積みの商談では、売り手が浮上した。クウェート石油公社(KPC)が7日応札の締め切りで12月1~2日積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを対象とした販売入札を実施した。一方、買い手は少なく、インドのバハラット石油(BPCL)が7日応札の締め切りで実施した買い付け入札を通じ、12月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを探していた程度。相場の基調は全体的に弱くなっていると市場関係者は指摘する。
日本国内:
11月渡しの京浜の陸上スポット相場は、プロパンが97,500~98,000円、ブタンが102,800~103,100円と、プロパンが前週から750円下落した一方、ブタンが450円上昇した。元売り各社がスポットの売り込みを強め、プロパン相場が圧迫された。11月に入ってからも需要が盛り上がりに欠けた。また、10月末~11月上旬にかけて京浜湾内に外航船が入着したもよう。輸入玉のタンクスペースを空けるため、販売が強まったとの見方がある。