LPG=10月7~11日:プロパン供給は潤沢
CFR極東:
先週の極東着市場は売り手の増加を受け軟化。Rim Asia Indexは10月10日時点で、プロパンが691.50ドル、ブタンが696.50ドルといずれも4日比10.50ドル安となった。11月後半着を中心にプロパン単体の売り手が市場に増加した。韓国輸入1社や欧トレーダー勢がプロパン2万3,000トンを販売可能。中国向けでも、華南でプロパン脱水素(PDH)プラントを操業するプレーヤーが実施した買い付け入札に対し、4~5社の売り手が参加。日本元売り1社が中東産カーゴを販売したと伝えられた。米国ではサプライヤー1社が不可抗力(フォールマジュール)を発令し、輸出の遅れが懸念されるものの、現時点で極東着の供給に引き締まり感はない。
FOB中東:
11月CPはプロパン640ドル前後、ブタン635ドル前後と予想されている。11月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンが先週、11月CP対比20ドル台前半のプレミアムで成約されていたようだ。現在もこの荷姿の商談は同水準で展開されていると市場関係者はみている。しかし、インド輸入業者勢によるスポット需要は浮上しておらず、中東産ガス社も販売打診に動いていないため、商談の進展は鈍い。インド輸入1社は中東産以外のカーゴの供給状況を確認中、との情報も伝えられた。
日本国内:
10月の京浜の陸上スポット相場は、プロパンが89,800~90,300円、ブタンが95,800~96,300円と前週から軟化した。供給は豊富なようだ。売り手はプロパン90,000円、ブタン96,500円で販売可能。一部のプレーヤー間では、これを下回る価格で商談が進んでいると伝えられた。ただ、大半のディーラーが当面の供給を確保し終え、新たな商談は少なくなっている。足元の気温が低下しており、出荷が伸びるとの観測もあることから、元売り各社もスポット販売を控え、在庫の温存に努める方針。