LNG=10月7~11日:中国で買い気回復の兆し
DES北東アジア相場は先週、期近着は13.00ドル前後と前の週に続いてレンジ内の動きで推移した。中国需要家からの買い気が回復の兆しを見せたが、供給も多く、決め手に欠いた。中東の地政学リスクもあり、動きにくい展開となった。 今週入り後、中国向けで1~2カーゴが成約されたが、情報筋によるとこれらのカーゴは中国需要家が買い付けていたようだ。日本企業はこのうち中国石油化工(シノペック)が12月着を調達した可能性があるとみている。北京ガスは9日、12月中旬天津南港(年間受入能力500万トン)着を13.25ドルで買い唱えた。日本企業によると、北京ガスは実需から調達に動いている可能性があるという。 ただ、供給は依然として潤沢だ。価格や買い手は不明ながら、ブルネイLNGが8日応札の締め切りで実施していた入札を通じ、ブルネイプロジェクト(年産720万トン)出し1カーゴを11月北東アジア着のDESベースで販売した。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 インド国営ガス会社(GAIL)は7日に応札を締め切った11月6~15日着のカーゴを対象とした買い付け入札での購入を見送った。応札価格がGAILの希望する価格を上回っていたためとみられている。応札価格は13ドル台前半あるいはそれ以下だったもよう。
アルゼンチンではLNG需要が減退している。アルゼンチン国営IEASA(旧ENARSA)は2024年にこれ以上LNGを購入しないようだ。さらに供給過剰感から4カーゴの引き取りをキャンセルしている。同国ではバカムエルタ油ガス田の開発が進んでおり、天然ガスの生産量が増勢なことが要因とみられる。
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