丸紅・商船三井=自然系・吸収除去の炭素クレジット、会社設立で合意
丸紅と商船三井はこのほど、自然由来の吸収・除去系カーボンクレジット(炭素クレジット)の新会社設立で合意した。新会社は、自然の生態系を活用して大気中から二酸化炭素(CO2)を直接吸収・除去する手法に基づく炭素クレジットの創出と売買のほか、顧客に代わってクレジットの権利償却・CO2相殺の手続きを行う。初の案件として、インドで1万ヘクタールの植林を実施し、2028年以降に炭素クレジットの取扱を開始する予定。新会社の出資比率は丸紅が60%、商船三井が40%。 世界の脱炭素の取組では、2050年のカーボンニュートラル達成に向け、最大限の排出削減をしたとしても最終的にCO2排出が避けられない「残余排出」が大きな課題のひとつ。CO2を大気中から直接吸収・除去する手法は、残余排出を解消するための手段として有望視されている。同手法には、植林などによる自然の生態系を活用する方法と、CO2を直接回収して貯留する技術(DACCS)などを用いる工学的な方法がある。 20日の丸紅と商船三井の発表によると、自然由来の吸収・除去系炭素クレジットは、CO2吸収に加えて、生物多様性の保全や土壌改善、水源かん養(水資源の貯留・水質浄化・洪水緩和)など、環境への便益をもたらす取組として注目されているという。
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