ゴミ処理設備などを手掛けるタクマの子会社であるタクマエナジー(兵庫県尼崎市)は、廃棄物発電由来の環境価値を示す｢非FIT非化石証書｣を販売する。西部ガスと販売契約を締結したと18日に発表した。タクマがこれまで全国各地に納入してきた廃棄物発電プラントを活用し、非化石証書を安定的に調達し需要に応じる計画。

タクマエナジーは今後、エネルギー供給構造高度化法(高度化法)の対象企業向けにも販売拡大を目指す。同法は、エネルギー供給事業者に対して、再生可能エネルギーや原子力などの非化石エネルギー源の利用や化石エネルギー原料の有効利用を促す法律。

高度化法では、年間の販売電力量が5億kWh以上である小売電気事業者に対し、非化石電源比率を2030年度に44％以上とする目標が定められている。非化石証書を購入することで実質的に非化石電源比率を向上させることができるため、目標達成に取り組む事業者から非化石証書に対する需要が高まっているという。

一方、供給面では、市場価格に補助額を上乗せするFIP制度が適用される発電所の増加などに伴い非FIT非化石証書の増加が見込まれる。タクマエナジーはFIP制度適用の発電所向けに、非化石証書の販売を代行する。

(非化石証書・販売のイメージ)

図の出所:　タクマ　発表資料