欧州エネルギー取引所(EEX)が運営する日本の電力先物市場は、シンガポールの旧正月休暇入りをよそに、加速度的に取引が厚みを増している。リムの集計によると、1月の累計約定量は29日時点で10TWh(10,000GWh)の大台を突破。残り2日も好調な取引ペースが続けば、1月全体の約定量が11TWhに膨らむ可能性もありそうだ。これまでの月間最多は昨年11月の8,958GWhだった。
新年度入りを前に、25年夏季(4~9月)と冬季(10~3月)を組み合わせ、年間ベースで電力価格を固定する取引が活発化。月間物では、火力発電所の定期修理入りが増え、季節外れの相場高騰が懸念される25年3月の約定が急増した。このほか、25年第2四半期(4~6月)や第3四半期(7~9月)を対象としたヘッジ取引も多く見られた。

|