21日 原油は続伸、複数の強気要因が点在
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(5月限)は前日終値と比べ27セント高の68.34ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(5月限)は同23セント高の72.23ドル/バレルと、いずれも続伸している。 21日アジア時間午前の原油相場は続伸。原油が上昇した20日の流れを引き継いでおり、複数の強材料が固まっている。一方、「これら強気要因はすでに織り込み済みであり、弱材料も見られるため、相場の上値を抑えている」とエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは指摘した。米国では、夏季にドライブシーズンを迎えるため、ガソリン需要の増加が見込まれている。すでに原油需要増の観測が浮上しているという。米政府は20日、イラン産原油を輸入する中国の独立系製油所、イラン産原油の輸送に関与したとみられる中国の12団体および8隻の船舶に制裁を課すと発表した。さらに、イスラエル軍はパレスチナガザ地区への攻撃を続けており、地上戦が激化しているとの見方がある。「いずれも原油供給への懸念が出ている」と同氏は述べた。ただ、20日がWTI原油4月限月の納会だったため、取引量が少なかった。このため、ポジション整理の買戻しがより相場に反映されたとし、「現在は利益確定売りも出ている」と野神氏は付け加えた。 日経平均株価は19日比154円75銭高の3万7,906円63銭で推移している。ドル円相場は1ドル=148.92円と、19日の17時時点(149.28円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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