3日 原油は続伸、イスラエルによる報復を警戒
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(10月限)は、前日終値と比べ80セント高の70.90ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(12月限)は同75セント高の74.65ドル/バレルと、いずれも続伸している。
3日アジア時間午前の原油相場は続伸。中東情勢の緊迫化を背景とした買い地合いが継続している。1日に受けた弾道ミサイルによる攻撃の報復として、イスラエルは数日以内にイランを攻撃するおそれがある。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは、「イラン国内にある石油生産や核開発の関連施設が攻撃の標的になる可能性がある」と、警戒感を強めた。レバノンでは、親イラン武装組織ヒズボラの撲滅を目的として、イスラエル軍が地上作戦の範囲を拡大している。ただ、原油相場の上値はやや限定的。米エネルギー情報局(EIA)が2日に発表した月報で、原油在庫が市場予想に反して増加し、「米国の原油需給に緩みがあるとして受け止められた」(同氏)。また、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」は、2日に開催した合同閣僚監視委員会(JMMC)で、12月からの増産計画を再確認。供給の増加観測が、引き続き相場の重石となっている。
日経平均株価は前日比826円70銭高の3万8,635円46銭で推移している。ドル円相場は1ドル=146.79円と、前日の午後5時時点(144.07円)と比べ、急激にドル高・円安方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):160.88 (↑4.33)
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