9日 原油は上伸、自律反発や利下げへの期待感で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(10月限)は先週末終値と比べ99セント高の68.66ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(11月限)は同98セント高の72.04ドル/バレルと、いずれも反発した。 アジア時間9日午前の原油相場は上伸。楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリストは足元の相場について「自律反発している」と指摘した。欧米時間6日の取引では、米国雇用統計の内容を受け原油先物は売りを浴びていた。また、アジアの主要株価指数は下落しているものの、吉田氏によると米国株価などは反発に転じており、これも原油相場の上昇要因となっているという。 6日に発表された米国の雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸び幅が事前予想を下回っていた。吉田氏は「内容は弱いものだったが、一方で景気の過熱感がないとも取れる。結果的に米国の利下げが肯定された」と指摘。金利引き下げによる景気浮揚への期待感も相場の上昇に一役買っているようだ。吉田氏は17~18日に実施される米公開市場委員会(FOMC)までは「金利引き下げへの期待感から反発が続く」との見方を示している。 日経平均株価は先週末比677円78銭安の3万5,713円69銭で推移している。ドル円相場は1ドル=142.86円と、先週末の17時時点(142.53円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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