中国=ベンゼンおよびSM市場動向
中国のベンゼン市場では、誘導品相場が軟調に推移しており、ベンゼンに対する買い気が強くない。加えて原油市況が下げ基調にあり、先行きベンゼン相場が軟調となる可能性がある。一方、複数のベンゼン装置が今後、定修入を予定しているため、供給も減る傾向にある。このため仮に価格が下がるとしても、下げ幅は限定的との見方が多い。今後の原油市況動向や誘導品設備の稼働状況に注目が集まっている。
主要な誘導品であるスチレンモノマー(SM)市場では、原料コスト高に加え、このところ港の在庫水準が高くないこともあり、売り手は販売を急いでいない。ただし、需要に強さが見られず、相場の上伸力が欠けている。統計によると、1月の生産設備全体の稼働率は77.7%程度で、生産量は153万4,700トンだった。定修または減産のため、稼働を停止していたSM設備が多かった。2月以降は、稼働再開を予定する設備が多く、稼働率は高水準に維持されると見られる。ただ、2月は営業日が少ないため、生産量は1月より減る可能性がある。
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