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  • 第268回 ~自然とエネルギー、どっちが大事?地熱発電の難しさ~の巻
    (02/19 12:00)

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    第265回 ~とっても厳しい?!EUDRって何?! ~の巻(2025年1月8日)

    かめりん、あけましておめでとう!

    うさりん、今年もよろしくね!

    今年はどんな年になるかなあ。リム新春特集によると今年は日本でバイオマス発電所の稼働が増えるみたいだね。

    そうなの。日本では今年、10カ所の発電所が稼働を始める予定で、日本向けのバイオマス需要は比較的堅調と言われているわ。一方で今年は、バイオマス発電に影響を及ぼしかねないすっごく厳しい規制がヨーロッパで施行される予定なの。うさりんは、EUDRって知ってる?

    初めて聞いたよ!

    EUDRっていうのはEU Deforestation Regurationの略で、日本語にすると欧州森林破壊防止規則となるわ。

    字面だけだとそこまで厳しいのかよく分からないな…どんな内容なの?

    これは木材、パームオイル、コーヒー、カカオ、牛、大豆、天然ゴム、そこからの派生品が森林破壊を引き起こしていないことについて事業者に証明を求める規則なの。製品も含められているから、かなり広範な規制となるのよね。

    ええっ、そうなんだ!そいつは大変だね…製品にも適用されるってことは、バイオマス発電の燃料になる木質ペレットやPKSにもこの規則が適用されるということだよね。

    そうなる予定よ。違反すると罰金が科されたり、重大な違反の場合は取引に制限が課される可能性があるの!

    そうなんだ。ペレットに限らず、色々な製品の取引に影響を及ぼしそうだね。

    そうなの。本当は大企業は2024年12月30日から、小規模零細事業者は2025年の6月30日から適用される予定だったのだけど、報告の煩わしさから業界団体の反発もあって、欧州議会は2024年11月にEUDRの適用を1年先送りにすることを決定しているの。

    そんなに難しいの?いったいどんな証明が必要なんだろう?

    3つ必要で、1つは2020年12月31日以降に開発して森林の減少に寄与していない土地で生産されたこと、2つ目は生産国の関連法規に従って生産されていることを確認すること、この2つを証明するレポート(デューテリジェンスステートメント)を作成し提出することが求められているの。

    うーん、聞いているだけで頭が痛くなってくるね。バイオマス市場にはどんな影響が出てくるのかな。

    東南アジアから、認証が不確かな商品が持ち込まれなくなることで、北米産ペレットの需要が増えるという話もあるの。ロシア産ペレットはウクライナ侵攻で持ち込めなくなっているから…

    逆に欧州へ向ける予定のペレットが日本に持ち込まれて、市況を下げる可能性もあるのかな。

    そうよね、需給バランスへの影響は出てくる可能性が高いと思うの。

    なるほどね。リムのバイオマスレポートでは、東南アジア、北米積みの木質ペレットのアセスメントをしているから、その辺の動向もレポートを読んで勉強してみるよ!

    ぜひ、そうしてみてね!

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    (文:原 )
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