第259回 ~中国の輸出割当量って何? ~の巻(2024年10月16日)
うさりん、こんにちは!2週間ぶりだね
久しぶり!
そう!シンガポールに住んでいる友人に会いに行っていたんだ。マラッカ海峡に船がずらっと並んでいたから思わず写真を撮っちゃったよ。 ところで、その友人と石油の話をしていた時、輸出割当量という言葉を聞いたんだけど、いまいち分からないのよね。友人も気にしていたし。
輸出割当量か。中国のことかな?
そう!中国の輸出に関することなのにどうしてシンガポールに住んでいる友人が気にしているのかな?と気になっているんだ。
少しだけ知っているから、説明するよ!
ありがとう!
中国では、政府が国営の石油会社に対して、ガソリンやジェット燃料、軽油、重油とバンカーオイルの輸出可能な数量を通知しているんだよ。
なるほど。
中国石油天然気(ペトロチャイナ)や中国石油化工(シノペック)、中国中化(シノケム)などは、政府から割り当てられた輸出可能な数量の枠内で、どの製品を輸出しようかどうかを決めて、輸出しているんだ。
そうなんだね。そうすると、海外の市況や国内需要を考慮して、どの製品を輸出しようか決めるというわけだね。
そのとおり!
その輸出割当量は毎月通知されるの?
いや、毎月というわけではないよ。1年の間で数回だね。2024年は、10月16日時点で3回通知されたよ。
回数としては頻繁に通知されるものではないんだね。 そうすると、その都度割り当てられた枠を消化していくうちに、石油会社は段々と輸出できなくなっちゃうね。
かめりんの言うとおりで、輸出割当量の残数が少なくなると、ペトロチャイナなどの石油会社は輸出に積極的になれなくなるんだ。 中国は石油製品の輸出大国だから、例えば中国からガソリンや軽油の輸出量が減ると、アジアの需給が引き締まる、ということが起きるんだよ。 逆に、新規の輸出割当量が通知されると、中国の傭船需要が高まり、フレートが上昇する一因となることもあるんだ。
なるほどね。1つの国の動向が需給環境やフレートに影響を与えるとなると、しっかり抑えておかないといけないね!
石油業界に携わっている人のなかでは、気にしている人が多いトピックかもしれないね!
しっかり覚えておくわ。勉強になったわ。ありがとう!
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(文:櫻井 )
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