第240回 ~グロス・ビディング(GS)ってなんだろう?23年10月に廃止?! ~の巻(2024年1月24日)
ねぇ、うさりん。いきなりなんだけど、グロス・ビディング(GS)って知っている?
ぐろすびでぃんぐ???知らないなぁ。なんか響きがカッコいいね。
グロス・ビディングは、旧一般電気事業者が発電した社内取引分を含めた電力の一定量をJEPX(日本卸電力市場)を介して売買する取り組みのことだよ。従来は余剰電力だけを市場に放出してたんだ。
えぇ!!!凄い思い切った取り組みだね!どうして導入されたの?
グロス・ビディングは①市場の流動性向上、②価格変動の抑制、③透明性の向上という 3つの効果を期待して、2017年4月以降に 開始したんだ。
へえ、そうなんだ。実際の効果はどうだったの?
市場の流動性向上や価格変動の抑制については一定程度達成したけど、透明性の向上については引き続き課題があると評価されたみたい。
透明性の向上かぁ。なかなか難しい課題だね。
あと、びっくりすると思うけど、実は2023年10月に当面グロス・ビディングを休止することになったみたい。
えぇぇぇぇぇ!!!そんな....いきなり過ぎるよ!!なんで休止しちゃったの?
2021年の審議会で既に決定したことなんだ。今後、取引の透明性をより高めるための新たな手段に移行することにしたのよ。その前提にあわせて現在の形でのグロス・ビディングを廃止することになったみたい。
やっぱりなんかいきなり過ぎる。悲しいね。
経済産業省の制度設計専門会合でグロス・ビディングの休止について様々な議論がなされたんだ。23年10月時点では市場価格に大きな変動はないみたいだよ!けどね・・・
けど・・・???
ここだけの話、一部ではグロス・ビディング休止の影響があったと指摘もあるんだ。安値(0.01円)があまり付かなくなったりとか。
やっぱり影響あるんだね。
経産省によると中国電力と北陸電力の2社は、安値の売り入札量と高値の買い入札量に変化が無いらしい。ただ、北海道電力、東北電力、東電EP、中部ミライズ、関西電力、四国電力、九州電力の7社については、23年10月1日を境に安値の売り入札量の減少量が、高値の買い入札量の減少量を上回り、約定しないケースが増えているようよ。
う~ん・・・かなり影響が大きくない??ほんとに大きな変化がないのか疑っちゃう・・・。
経済産業省は当面、市場への影響を注視していくと言っているわ。
かめりんを信じるよ・・・僕も注意深く見ておくね!
【お知らせ】 このコーナーに対するご意見、ご質問は、下記まで 電話 03-3552-2411 メール [email protected] |
(文:青山 )
「やさしいエネルギー講座」から出題!
グロス・ビディングが実施された理由として3つの効果が期待されたが、それに含まれないのは?
正解と思ったボタンを押してみよう。
エネルギーの知識をさらに深めたい人は、一般社団法人日本エネルギープランナー協会の検定に挑戦してみよう!
(リム情報開発は、一般社団法人日本エネルギープランナー協会を応援しています)