第207回 ~燃油サーチャージとは? ~の巻(2022年9月28日)
どうしたの、うさりん。難しい顔をして。
シルバーウィークに飛行機で旅行に行ったら、思ったより費用が膨らんじゃって。とくに航空券代に含まれる「燃油サーチャージ」の高さに驚いたよ。そもそもサーチャージって何だろう。
燃料価格の変動分を運賃とは別建てで利用者から徴収する仕組みだね。燃料価格が上昇すると航空会社の燃料コストが増してしまう。そこで燃料の価格の変動分は通常運賃とは別に徴収することで、航空会社の負担を和らげているんだ。
なるほど。燃料価格は日々変動するしね。サーチャージの金額はどうやって決まるのかな。
日本の大手航空会社を例にみると、シンガポールで取引されるジェット燃料と為替の2カ月平均を基に決定される。具体的には2カ月平均の1バレルあたりのジェット燃料価格が、円建てで6,000円を超えるとサーチャージが適用になる。
逆にいえば6,000円に達しなければ発動しないということだね。2カ月平均を基に決定ということは、時期によって金額が変動するということかな。
もちろん。サーチャージは2カ月に1回見直される。ちなみにジェット燃料の2カ月平均というのは、実際に飛行機が飛ぶタイミングではなく、フライトの4カ月前の平均がベースになるんだ。
現在適用される8~9月のサーチャージは、4~5月のジェット燃料平均価格を基に決まるということだね。ところで2カ月平均価格の変動はサーチャージの金額にどう影響するのかな。
2カ月平均6,000円の超過額に応じてサーチャージも段階的に上昇する。例えば日本発韓国行きをみると、2カ月平均が6,000円以上~7,000円未満ならサーチャージは片道300~400円。ただ、現在の2カ月平均は6,000円を大幅に超えているから、8~9月のサーチャージは5,600~5,900円に達している。
行き先によっても変わるよね?
8~9月でみればハワイが3万500~3万1,100円、ヨーロッパ、北米が4万7,000~4万9,000円とやはり韓国行きより大分高いね。
長く飛べば燃料を多く使うし仕方ないよね。年末年始は近場の旅行に抑えるか~。
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(文:西江 )
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