3日 原油は上昇、米ウ交渉決裂で緊張感残る
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(4月限)は先週末終値と比べ77セント高の70.53ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(5月限)は同80セント高の73.61ドル/バレルと、いずれも上昇。 3日アジア時間午前の原油相場は上昇。2月28日の米国トランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談決裂を受け、市場には緊張感が残っている。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、今週はインパクトの強い材料が浮上しやすく、乱高下しがちな週になりそうだという。 4日から、米国による対カナダ、対メキシコの25%の関税措置が発動する見込み。米国はカナダより日量約400万バレル、メキシコより日量約40万バレルを輸入しており、同関税措置は市場に上方圧力を与え続けている。 また、同日より中国には10%の関税を予定しており、対して中国も米国からの輸入品に10%の関税をかけることで応戦。経済の鈍化につながると見られ、弱材料視されている。 あわせて石油輸出国機構(OPEC)、OPECと非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」の減産緩和に関する発言にも注目だと野神氏。5日にはサウジアラムコから公式価格(OSP)が公表される予定のため、それまでに「生産計画に関する何かしらの発言はあるはず」(野神氏)。 日経平均株価は先週末比370円76銭高の3万7,526円26銭で推移している。ドル円相場は1ドル=150.32円と、先週末の17時時点(150.44円)と比べ、ドル高・円安方向に振れている。
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